水曜日になってジャンプネタかい!

って感もあるが、読めば読むほど感慨深くなるので、ココに書いておこうと思った次第。

私は子供の頃、思いっ切り運動音痴だった。
小学生の頃は50m走で10秒切れない
バスケットのフリースローが届かない。
挙げていくとキリが無いが、とにかくスポーツとは無縁の生活をするしかなかった。

そんな事もあって、このマンガ「P2」の主人公ヒロムには、少なからず共感を覚え、毎週楽しく読んでいるのだ。
まぁ、最近はあまりに都合の良い成長の早さに共感は薄れつつあるのだが(笑)

 

しかし、私にも「急成長」した年代はあった。
高校2年の9月~11月だ。
ちょっとした成功体験が、私の心を前向きにした。
高校の文化祭の中心人物の一人に選ばれてしまい、最初はイヤイヤやっていたのだが、どんどんクラスが一つにまとまる事、その中心にいる事、文化祭が予想外に盛り上がった事が、私の「何か」を変えていった。

そして、それは私の心だけでなく、身体も変えていった。
100m走が18秒台→14秒台
垂直飛び30cm後半→60cm前半
走り幅跳び3m後半→4m後半
背筋力90Kg台→160Kg台

まあ、学年最低レベルの運動能力が、常人のレベルに上がったに過ぎない。
それでもメチャメチャ嬉しかった。「俺も、普通の人になれたんだ」というだけで、それはそれは幸せだった。
2ヶ月の間に、私は無口でおとなしい少年から、どこにでもいる普通の少年に変わっていった。

 

しかし、そんな幸せも長く続かなかった。

急激な身体能力の成長が負担になり、腰を痛めてしまった。歩けないくらいに。
以降、数年に一度の割合で酷い腰痛が再発し、現在に至っている。

 

医者に診てもらった時
「よく今まで痛くならなかったね、キミの骨盤と背骨の繋ぎ目は弱いから、チョットの運動でもすぐ腰痛が出ると思うよ」

ショックだった。

今まで腰痛にならなかったのは、運動音痴で激しく運動しなかったからだ。
人並みの運動能力になっても、やっぱり運動できないんだ。

その時の腰痛は10日程で治ったが、1年かからず、私の運動能力は元に戻った。前より少しだけ明るくなってはいたが、おとなしく、目立たない少年に戻った。
嫌な夢を見ているようだった。

でも、あの2ヶ月感は素晴らしい時間だった。

ドキドキする

なんだろう 周りがピカピカ見える

いつもより景色が鮮明になる

遠くのものが近くに見える

上記はP2でヒロムが覚醒して行く時のモノローグ。
あの2ヶ月間、まさに私もこの状態だった。

本当に周りがピカピカしてた。
景色が鮮明だった。
遠くのものが近くに見えた。

きっと集中力が極限まで高まると、誰でもこういう状態になるんだろう。
当時を思い出し、またヒロムを応援したくなった。

そうだ、あの時私も、確かに気がついたら手を突き上げていた。
あの時を少しだけ思い出して、嬉しくなったり、悲しくなったり。
がんばれヒロム。

私はもうイイ年したオッサンだが、こんなマンガ大好きだ。