男なら死ぬときは、例え溝の中でも前のめりに死にたい

これは幕末の志士として活躍した、坂本龍馬の残した有名な言葉である。
男の生き方として、たとえ間違った道だとしても、辛く険しい道であっても、一度決めた事は最後までやり通せ、とそんな意味だと思う。名言である。

と、言いたい所だが、これがどうやら違う事が解った(笑)
史実を調べてみると、坂本龍馬が上記のような発言をした記録は、どこにも残っていないらしいのだ。

んじゃあ、なんで「死ぬときは、例え溝の中でも前のめりに死にたい」と云う言葉が坂本龍馬の言葉としてこんなに有名になったの?というと、どうやら原因はコレの様である。

マンガ『巨人の星』 梶原一騎原作、川崎のぼる画(Wikipedia)

この巨人の星中で、男の生き方の例え話として、父一徹が飛雄馬に「坂本龍馬の台詞」として教える。飛雄馬はそれに感銘を受け、物語の中で度々このフレーズが登場するようになる。
このフレーズは梶原一騎の創作であったのだが、読者はみな本当の事だと信じ、それが広まってしまった。

上記リンクのWikiの中では出典不明となっているが、色々調べると、やはりこの言葉が一番最初に使われたのは巨人の星っぽい。

男なら死ぬときは、例え溝の中でも前のめりに死にたい

この名言は漫画『巨人の星』の中で使われた言葉で梶原一騎の創作である可能性が非常に高いのです。
梶原一騎 前のめり」等で検索してみると、この事を指摘しているサイトって意外と沢山ありますね。
まぁ、その中で一個だけ紹介。

漫棚通信ブログ版: 梶原一騎とネルー(その1)

「男なら死ぬときは、例え溝の中でも前のめりに死にたい」
私も今日まで、坂本龍馬の言葉だと信じていました。。。。